いきるばのブログ

読めば読むほど味がでる

『ととの はたけと、うたれちゃった しか』

 タイトルを見た瞬間「あぁ…。」と思いました。

 自分の子どもの頃を思い出したからです。大人はなぜ、かわいい動物をそんなに簡単に罠にかけたり、鉄砲で撃ったりできるのか、わかりませんでした。

 しかし、これには“ととのはたけと”が入っています。中を開くと、子どもながらに、撃たれてしまう(撃たなければならない)事情を一生懸命にわかろうとしているような気がしました。

 そうなんです、そこに悪者はいないんです。みんなただ生きようとしているだけなんです。その上で、未来のことを考えなくちゃいけないんです。

 そんなことを、小学1年生に改めて問われた気がしました。

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 さて、こちらの本は、絵本とエッセイが一冊になっております。

 左からから開くと絵本『ととのはたけと、うたれちゃったしか』。

 右から開くとエッセイ『“いきもの”好き少年記』。著者は、畠山重篤さん。『ととの…』を書いた なぎ さんのおじいさんです。

 なぎさんと重篤さんの子ども時代との対比が、大変興味深いです。帯にある、“こども(だけで)も、おとな(だけで)も、いっしょにも。”の意味がよくわかります。

 自然の恵みを考えるきっかけや夏休みの読書感想文にも良いかも知れません。

 

 ちなみに、重篤さんは、NHK連続ドラマ小説『おかえりモネ』(2021年)で、藤竜也さんが演じた主人公(百音)のおじいさん(龍己)のモデルになった人だそうです。私、ドラマめっちゃ観てました!

 そして、優しい絵の作者は、なぎ さんの叔母で、はんこイラストレーターの白幡美晴さんだそうで。一族でどんだけ~!

 山がおじいさん、川がおばさん、海がお孫さんかな?これは、気仙沼の自然が育んだ1冊と言えそうです。 

 

 なお、当店では、一般発売(7月4日)より早くお取り扱いしています。今ならお店に実物がありますので、ぜひ手に取ってお確かめ下さい。

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