河野哲也著『 じぶんで考えじぶんで話せるこどもを育てる哲学レッスン 増補版』 河出書房新社
少し前に、「AIでなくなる仕事・なくならない仕事」が話題になったことがありました。実際には、地域によって偏りがあるはずですし、名指しされた職種の人たちが黙って見ているとは考えにくいので、まんまこの通りにはいかないと思いますが、やっぱり気になりますね。
昔から教育は、“社会人養成所”的な側面を持っていますので、以前のような「言われたとおりに行動する」から「自分たちで考えて行動する」へと方針が変わってきているのは、AI時代を見据えてのこともあるのでしょう。
出された問題は答え合わせをして終了で育った世代には、「プログラミング」やら「アクティブ・ラーニング」やら言うて、何でも好き勝手にやる子に育ったらどないしてくれるの?のような心配も無きにしもあらず、、
そこで、これからの新しい時代に向けて注目されるのが、最も古い学問の一つである「哲学」というのが面白い。似て非なる「道徳」ではないところも合わせて。
ここでもまた理屈っぽい子になりそうという心配が無きにしもあらずなのですが、既に、誰かの言うとおりにしていれば安心とはいかない、決まった答えのない時代に入っているのは確かですから、“じぶんで考えじぶんで話せる”力は、子どもたちがこれから自分を守るためにも必要ということなのかも知れません。
本書は、教育者向けの内容なのですが、一人の大人(人間)としてこれまでの自分を見直す一冊にもなると思います。
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